ニック教育講座

医療と福祉を目指す全ての方へ-ニック教育講座

職場で出会った100のちょっとイイ話

タイトル一覧 医療編 福祉編
 

福祉編

その65
ご利用者様の思いやり
 私は現在、居宅介護支援事業所・訪問介護事業所に勤務し主に介護保険請求を担当しております。
 ご利用者様のお宅に決まった曜日・時間にヘルパーを派遣しサービスを行うのが訪問介護事業所としての務めです。
 昨日、ヘルパーの都合で30分ほど訪問の時間に遅れてしまうというアクシデントがありました。もちろん事前に担当ヘルパーから連絡が事業所に入りましたので私がご利用者様に電話をし、その旨お伝えし、お詫びをさせていただきました。お叱りを受けて当然な事態にもかかわらずご利用者様は「○○さん(ヘルパーの名前)に何かあったの? 大丈夫?」と聞いてくださいました。そのご利用者様の思いやりに私は感動し、自分もこのように年齢を重ねて人に対しての心遣いを忘れないようにしなくてはと思いました。ご利用者様のお顔を拝見し直接言葉を交わすといった機会は滅多にない仕事ですが、電話のやりとりだけでも思いは伝わります。事業所の窓口として良い印象を持っていただけるよう心して勤務に励んでいこうと思います。
M.Sさん/女/47歳 就職年月:平成16年9月 職種:事務
その66
人と人との関わる介護の仕事
 ホームヘルパー2級講座で同行訪問実習がありました。ベテランヘルパーさんから「主婦だから必要とされているのよ。介護の仕事のやりがいもわかるはず」と言われて、その言葉がきっかけで続けています。
 私が担当している利用者Aさん(男性)は仕事一筋で家事を一切やったことがない人でした。奥様が入院し精神的ショックが大きかったようです。言葉少なく一日ボーとしている毎日でした。自立支援に向けて出来ることから始めようと思っても面倒だからとやる気を起こしませんでした。Aさんがやらないので結局家事援助をヘルパーがやってしまいました。事務所で問題解決のカンファレンスを開き「人間の健康は心と大きく関係している」と言うことでありのままを受けとめることにしました。親戚の方の協力もあり、今では洗濯物を洗濯機に入れるところから干すところまでになりました。表情は明るくなり言葉も多くなり心の変化が見られるようになりました。最近では「また来てください」と声をかけられるようになりました。少しずつですが、信頼関係が出来てAさん宅に伺うのが楽しみになりました。人と人との関わる介護の仕事をこれからも続けていきたいと思います。
Y.Sさん/女/51歳 就職年月:平成18年2月 職種:非常勤ヘルパー
その67
介護の仕事の原点
 私たちの施設へ20代前半の女性が入社して来ました。その子が自己紹介で語ったお話です。日々の仕事に追われている私は、この話を聞いて気を引き締めさせられました。私にとってこの時感じた気持ちがお仕事の原点といえるでしょう。
 私は子供の頃から人とのふれあいが好きでした。私がおじいちゃん子だったこともあり、特にお年寄りとのふれあいが大好きでした。だから漠然と介護のお仕事にあこがれていました。しかし、調べていくにしたがって、介護のお仕事はあこがれだけでは続けていけないきついものだということが分ってきました。一生続けていくためには、介護のお仕事は難しいから、やはり別の仕事を選ぼうかと考え出したころのこと。あるホームページで介護のお仕事について調べていたときのことです。ある方の介護の体験が出ていました。
 その方は認知症のお母さんを介護しています。最近は徘徊などの奇行も目立ってきたそうです。
 ある日、その方が食事を家族のお皿に分けて盛り付けていたら、お母さんが分けたお皿をひとつのお皿にまとめ始めました。その方はその母親の奇行に対してきつく叱りつけたそうです。するとお母さんは、こう言ったそうです。「○○(介護をしている方の名前)がお皿を洗うのが大変だと思って」その方はひどく心を揺さぶられ、叱った自分を後悔しました。そして、以後、今まで以上に心を込めて介護しているということでした。
 これが介護の原点ではないかと、私は感じました。心が通うこのふれあいを体験できるのが介護のお仕事ではないか。まさに自分を成長させてくれる体験を与えてくれるのが、介護のお仕事だと気づいたのです。つらいなどと言って逃げていた私は恥じ、介護のお仕事に就くことを決めました。これを私の原点として介護のお仕事をはじめたいと思います。
K.Nさん/女/40歳 就職年月:平成11年11月 職種:ヘルパー
その68
利用者様のひとこと
 学校卒業後、一般事務の仕事をしていましたが、『誰かの役に立ちたい』という思いから福祉の仕事に興味を持ち始めました。一念発起してニックのホームヘルパー講座を受講。資格取得後は勤めていた店を辞め、ニックに就職。自ら選んだ道ではあるものの『訪問介護』という仕事に最初は戸惑いを感じましたが、優しい先輩や同僚に支えられながら徐々に慣れていきました。
 仕事にも十分慣れ、結婚をあと2ヵ月後に控えたある日…。週に1回、2時間訪問をしている72歳のMさん(男性)のお宅に伺った際に、『Sさん、最近穏やかな顔をしているね』と、いつも無口なMさんが私に話し掛けてくれました。
 3ヶ月間訪問して交わした会話は二言三言。勿論、私の顔なんかにも興味がなく(当たり前でしょうが)、正直訪問するのは私じゃない方がいいのかなぁなんて思っていました。結婚することもMさんには話していなかったのに、Mさんは私の変化に気がついてくれていたんだ…と嬉しくなりました。
K.Sさん/女/32歳 就職年月:平成17年4月 職種:ヘルパー
その69
笑顔の大切さ
 私は就職して1年目のヘルパーです。
 最近では少しずつ仕事に慣れてきましたが、最初の頃は失敗してばかりでした。
 仕事を始めて2~3ヶ月くらいたった頃、私はAさん(70代女性)というご利用者様の担当になりました。Aさんはとても人見知りなさる方で、初めてお宅に伺った時には私からの問いかけにほとんどお答えいただけませんでした。
 最初はあまり会話が続かなくても、何回か訪問を続けているうちにコミュニケーションが取れていくだろうと思っていたのですが、5回、6回と回数を重ねても一向にお話がはずまないのです。Aさんは無表情にテレビの方向を見つめていたり、窓から見える景色を眺めていたりと、ご自分の世界に入りきっているようで非常に悩みました。
 心配になった私は、先輩のヘルパーに相談をしました。その時に逆に先輩ヘルパーから「笑顔で接しているか?」と尋ねられ、私は思わずはっとしてしまいました。確かにAさんのお宅へ訪問する最近の私は、あまり答えてくれないAさんの心配をするばかりで笑顔を失っていたのです。その事に気づいてからは意識的に常に笑顔でAさんのお宅を訪問するようになりました。しばらくはAさんからの反応は今ひとつでした。
 そんなある日、自宅に咲いていた紫陽花の花を数本お土産にAさんのお宅を訪問し、テーブルの上に飾るとそれを見たAさんが「きれいねぇ」と微笑んでくれました。私はその微笑みがどんな言葉よりもうれしくて、涙がでそうになりました。詳しく聞いてみると、Aさんの母親がよく楽しそうに庭いじりをしていたそうで、ちょうど私の笑顔と紫陽花の花がお母様を思い出させたとの事でした。
 その日からAさんは私に少しずついろんなお話をしてくださるようになりました。ついには「あなたはいつもニコニコしていてほんとに明るいわねぇ」とほめてくださり、今ではAさんとの間に信頼関係が築けていると思います。私がAさんとの関係がうまくいったのも、先輩ヘルパーの方が親身になって相談にのってくださり、その結果、私に「笑顔の大切さ」を気づかせてくれたおかげです。そのような先輩に囲まれた職場で働けること、そしてご利用者様の笑顔に勇気とパワーをもらえているこの仕事が私にとっての一番の感動です。
A.Sさん/女/23歳 就職年月:平成18年4月 職種:ヘルパー
その70
利用者さんからもらった勇気
 ホームヘルパーとして働き出して間もない頃のことです。私にとって初めて一人で任された仕事で、利用者さんのお宅に訪問しました。その方は、80歳くらいの男性で夫婦二人暮らし。私は週2回訪問しておりましたが、初めて訪問したときからあまり口を聞いてくれません。私の対応が悪いのか、いろいろ考えたこともありました。少し経ってご家族の方から聞いた話しによると、この方は根っからの頑固で、介護を受けることも本当はあまり良く思っていないと伺いました。
 サービスを続けて4ヶ月くらい経った頃です。利用者さんの体調が急変し、病院に入院することになりました。その方への在宅でのサービスは私にとって最後の日のことです。1日のサービスが終わり、利用者さん、ご家族の方に最後の挨拶をしたときです。今までほとんど話しをしてくれず、目も合わさなかった頑固な利用者さんが私の目を見て一言『今までありがとうね』と・・・。
 私はその一言で十分でした。その一言で今まで利用者さんがどう思ってくれていたか、利用者さんの気持ちまで理解できた気がしました。これが私のホームヘルパーとしての初めての仕事であり、この利用者さんからいただいた一言があったからこそ、今もこの仕事を続けられているのだと思います。
 仕事をしているとクレームを受けることも多々あります。しかし、利用者さんから逆に勇気をもらうこともたくさんあります。これからも皆さんに喜んでもらえるよう、がんばっていきたいと思います。
Y.Hさん/女/29歳 就職年月:平成13年6月 職種:ヘルパー
その71
コミュニケーションが取れる職場
 ニックに就職する前は、病院勤務をしていました。病棟内では毎日忙しく時間で動いて患者様一人ひとりゆっくりしたコミュニケーションを取ることができませんでしたが、今の職場では利用者様一人ひとりとコミュニケーションを取ることができてとてもうれしく感じます。
 また、利用者様や家族の方から「ありがとう」と言葉をいただけるとやりがいを感じ、この仕事をしていて良かったなと思える一番の瞬間です。
Y.Kさん/女/20歳 就職年月:平成19年3月 職種:介護施設職員
その72
寄り添う二人
 利用者様も個々の性格があります。ですから、合う、合わないが出てきます。
 入所したての頃の話です。Aさんはとても積極的な方、Bさんはとても引っ込み思案でした。二人の性格は合わず、いっしょにいることはまったくありませんでした。周りのスタッフは、気に留めていない様子でしたが、私は少し心配で何度か声をかけてみました。しかし、二人が声を交わすようなことはありませんでした。
 しかし、ある秋の夕方、あの二人が並んで座っていました。そして、何を語る出なく、寄り添っていたのです。
 後で他のスタッフに聞いたところ、二人は姉妹でその秋の日は二人の両親の命日だったそうです。
K.Sさん/女/38歳 就職年月:平成11年11月 職種:ヘルパー
その73
止まない雨は無い
 家庭の事情で落ち込んでいた時、ある利用者様の気分を害してしまい、きつく怒られてしまいました。
 とても悲しくなって、人通りのない施設のすみへ行って隠れてひとり泣いていると、偶然通りがけた利用者様のAさんに見つかってしまいました。私はハンカチで涙をぬぐって笑顔にスイッチを切り替えました。しかし、私が泣いているに気づかれたのか、Aさんは一言、私におっしゃいました。
 「止まない雨はないって、昔からいいますよ。」
 それを聞いて、私に元気が湧き上がってきました。つらく大変な思いをしているのは利用者様の方なのに、私が泣いていてはいけないと思ったのです。
 Aさんのあのときの一言は、今でも私の自分への励ましの言葉です。
O.Nさん/女/28歳 就職年月:平成16年1月 職種:ヘルパー
その74
利用様からいただいたお話
 この仕事をしていると利用者様からいろいろな話が聞けるというメリットがあります。利用者様の若い頃の話もそのひとつです。
 ある方から戦争の体験を聞いたことがあります。空襲のこと、食べ物がなかったこと、お兄さんを戦争で亡くしたこと。回りに戦争を体験した人がいない二十代の私には、学校で習った「戦争」がとても現実味あるものに感じました。
 このようにこの仕事は利用者様からのお話を聞けて、自分の知識が大きくなる、そんな職場です。
A.Aさん/女/25歳 就職年月:平成17年4月 職種:ヘルパー
その75
みんなといっしょ
 Aさんはいつも笑顔でみんなの側にいる利用者様です。
 私はAさんに一度、「いつもみんなといっしょにいるのね」と問いかけてみたことがあります。その時、Aさんは、「生まれてくる時と死んでいく時は、一人っきり。生きている間はせっかくだから賑やかにみんなといっしょ」とおっしゃいました。
 施設に入ることをとても嫌がる方が多い中、その言葉を聞いて、私は胸が熱くなりました。
K.Nさん/女/41歳 就職年月:平成13年10月 職種:ヘルパー
その76
自分の娘みたい
 ニック教育講座でホームヘルパー講座を修了してから約1年半が経ちました。
 講座を修了して3ヶ月、すぐ家の近所の特別養護老人ホームに就職することができました。その特別養護老人ホームに1年2ヶ月勤務しておりますが、我ながら自分が成長したなと思うことがあります。勤務したての頃は、入居者の方の気持ちを理解してあげられなくいろいろ考えて落ち込んだりしてしまいました。この前、私がいつも見させて頂いている利用者の方から、「あなたと一緒にいるとほんと楽しいよ、自分の娘みたい、いつもありがとうね」とお話を頂きました。ものすごいうれしかったです。勤務したての頃には考えられなかったことが経験を積むことによって生まれてきて、評価されていると思うと、これからも頑張っていこうと思いますし、自信にもなりました!!
H.Mさん/女/28歳 就職年月:平成17年5月 職種:ヘルパー
その77
施設実習の時の話
 今の仕事に就く前のお話です。はじめての施設実習に臨む私は極度に緊張していました。基本的な介護や援助についての知識や技術を学びはしましたが、現場は無いわけで「私にできるだろうか? 利用者様や職員の方に迷惑をかけやしないだろうか?」などといろいろな不安が私を押しつぶしそうでした。
 しかし、そんな心配事は実習初日に吹き飛んでしまいました。朝、担当フロアに行き、実習担当職員の方にベッドシーツ交換の手順や注意事項を教えてもらい、すぐに目の前の利用者様の「シーツを交換してください」と言われたときには、本当に体全体がふるえました。
 明らかに初心者とわかる私に快くシーツ交換をさせて下さった利用者の方々のことは、きっと生涯忘れることのできない恩人に思えます。慣れない私にいやな顔もせず、一言も文句を言うこともない。私が「痛くないですか? 大丈夫ですか?」と聞くと、「大丈夫」とうなずく。中には私の腕をさすり励まして下さった利用者様もいらっしゃいました。そのとき私は涙が出るくらいうれしかったです。
 「福祉の仕事をしよう。介護福祉士になろう」と思い、会社を辞め、講座を受講しました。途中で「本当にこれでよかったのだろうか?」と思ったこともたびたびありました。しかしこの施設実習で迷いが吹き飛び、「やっぱりこの道を選んで良かった。こんな私でも、人に喜んでもらえることができるんだ」ととても嬉しかったです。実習担当職員の方の「うれしいでしょ、私たちもこういうことがあるから頑張れるんだよ」という言葉は介護に携わる人の最大の幸せを表していると思います。
S.Sさん/女/30歳 就職年月:平成15年11月 職種:ヘルパー
その78
利用者様と子供たち
 施設の利用者様には、いくらレクリエーションを考えてもやはり飽きてきているように感じたので、職員みんなで話し合った結果、近くの小学校の児童を呼んではどうかとお願いしてみることにしました。小学校も同意してくれ、月に一度、来てくれることになりました。
 子供たちが来た日、利用者様はみんな孫やひ孫と遊ぶように、とても活き活きした顔をして楽しそうにしていました。小学校にお願いして定期的に遊びに来てもらうようになりました。はじめはどうなることかと思っていましたが、利用者様も子供たちもとてもいい顔をしているのがとても嬉しかったです。
K.Iさん/女/35歳 就職年月:平成14年3月 職種:ヘルパー
その79
介護の仕事の基本は笑顔
 この仕事についたばかりの頃、私は失敗ばかりして他の職員や利用者様に迷惑をかけ、利用者様に怒られることもしばしばでした。人とのふれあいが好きだ、という漠然とした理由でこの仕事を選んだ私は、現実にぶつかって初めに持っていた介護への気持ちが薄れていきました。
 そんな時、ある先輩が私を食事に誘ってくれました。何となく誘われた理由が分かったので、私は構えてわざと仕事のことには触れませんでした。すると先輩も仕事の話は一切せずに、ふたりはテレビの話や趣味の話で時間が過ぎていきました。いつの間にか、私は先輩に対しての警戒感を解き、話の中に引き込まれました。
 久しぶりに楽しい時間を過ごした店を出て、帰ろうとした別れ際、先輩がこう言いました。
 「今の顔。今の顔だよ。忘れないでね」
 私は、はっと気づきました。そう、介護の仕事の基本は笑顔。最近、嫌なことばかりだったから、仕事中に笑顔で応対できてなかったんだ。それが悪循環してたんだ。
 あの日から4年が経ちました。自分でいうのも変ですが、今、信頼される介護職員になってきたと思っています。
K.Tさん/女/42歳 就職年月:平成12年8月 職種:ヘルパー
その80
以心伝心
 私が感動したのは、ある利用者様から、「あんたは、本当に私の娘のようだよ」とおっしゃっていただいたことです。
 その方に娘さんはおりません。私は、「どうして私があなたの娘さんみたいなの?」と聞いてみました。すると、その方はこう答えられました。
 「私が、してほしいと思うことをちゃんとしてくれる。以心伝心。まるで、血のつながった娘みたいだからだよ」。
 私の介護が、この利用者様の望みどおりにできている。そして、利用者様がとても喜んでいらっしゃる。この仕事について3年。多くの利用者様と過ごしてきて、いろいろな事を(良くも悪くも)言われましたが、これほど嬉しかったことはありません。
 すべての人に満点の介護など無理だとは思いますが、これからも利用者様に満足してもらえるよう気を配っていきたいと思います。
Y.Yさん/女/41歳 就職年月:平成11年11月 職種:ヘルパー
その81
相手の目線に立つ私
 ヘルパーとしてデイサービスで働き始めて3年が経ちます。今となっては利用者様と何でも話せる仲ですが、勤務したての頃は、ジェネレーションギャップを感じ、何を話しても会話が噛み合わず、日々悩むことばかりでした。
 ある時、一人の利用者様が編み物をし始めていて、編み物は私も好きでしたので、一緒に編み物をすることにしました。始めは編み方についての話ばかりでしたが、編み物が進むにつれ、「孫のために編んでいること」や「赤色が好きなこと」など、徐々に話の内容が広がるようになりました。この出来事をきっかけに、『相手が興味を持っていることに自分も興味を持って接する』このことが、私の中では初めてお話する利用者様と仲良くなる秘訣となっています。
T.Tさん/女/28歳 就職年月:平成16年3月 職種:ヘルパー
その82
母親の温もりを感じるとき
 私が担当している利用者様から、『たー坊』と呼ばれています。私の名前には『た』は付かないのですが、息子さんの若いころにそっくりだそうです。息子さんは現在53歳で毎週家族と一緒に施設に遊びに来られるのですが、普段は私が息子役になっています。食事やおやつの時間になると、「たー坊、お腹すいていないかい。」と気にかけて頂いています。私の体型から何も食べていないのじゃないかと心配されているようです。
 私も故郷を離れて、あまり母親と話す機会が少なくなりましたが、この利用者様とお会いするようになり、母親の優しさや大切さを感じるようになり、今では週1回は電話するようになりました。
M.Yさん/男/33歳 就職年月:平成13年7月 職種:ヘルパー
その83
笑顔は私の活力
 レクリエーションの授業の時、私が歌を歌う機会がありました。何を歌おうか悩みましたが、知っている演歌を歌うことにしました。歌は上手くないのですが、歌い始めると口ずさんでくれる利用者様もいて、歌い終わるころには、みんなで大合唱。いつの間にか私ではなく、一人の利用者様がメインで歌っていることに・・・。私の立場が・・・と思いましたが、皆さんが楽しくしている笑顔を見て、この笑顔を見るためにヘルパーになったんだなと感じました。
S.Sさん/女/25歳 就職年月:平成18年5月 職種:ヘルパー
その84
2つのシャンプーハット
 入浴の際、ある利用者様が、シャンプーハットを身に着けます。普通はあまり付けないのですが、その利用者様はオシャレな方で、お気に入りの物をいつもシャンプーの際に使います。
 ある日そのシャンプーハットが破けてしまい使用出来なくなってしまったのですが、次の日には新しいシャンプーハットになっていました。その上、私がいつも興味を持って話しかけていたので、私にもおそろいのシャンプーハットを下さいました。今では、その利用者様を入浴する際は、一緒に被っています。私が入浴するわけではないので、周りから見ればおかしいのですが、その利用者様が喜んでくださるので、私も遠慮なく被っています(笑)。
N.Eさん/女/38歳 就職年月:平成14年5月 職種:ヘルパー
その85
相手を思う気持ちの大切さ
 利用者様のお宅に訪問する際、一番悩むのが食事です。栄養のバランスを考えた献立。悩んだときに頼りになるのが2つ上の先輩ヘルパーです。先輩は私が担当しているお宅すべてを以前担当されていたので、各お宅の好みや使用してはいけない食材まで、すべて分かっています。何でそんなに覚えられるのか不思議でしたが、先輩が言うには「相手を思う気持ちが強ければ自然と覚えられるわよ。」の一言。ヘルパーとしては痛い一言でしたが、先輩に負けないように、または、先輩が訪問したいた方が良かったと言われないように、日々勉強中です。
A.Iさん/女/29歳 就職年月:平成18年8月 職種:ヘルパー
その86
「ありがとうね」
 利用者様をご自宅へ送迎する際、いつも一人の利用者様が道案内をして下さいます。その口調が結構きついので大変なのですが、送り届けたときに必ず「ありがとうね」の一言を頂きます。いつも私の運転が悪いのかと不安になりますが、その一言でほっと胸を撫で下ろします。
M.Tさん/男/36歳 就職年月:平成13年7月 職種:ヘルパー
その87
母親はいつまでも母親
 私が働いている施設に入所されているある利用者様は、ご家族の方が来られる日は必ず着物を着ておめかしをします。
 ある日「何でおめかしをするの」と訪ねたところ、「普段の格好では、おばあちゃんだからね。息子に年寄り扱いされたくないから。」とおっしゃっていました。別の日に息子さんと話す機会がありまして、本音は息子に元気な姿を見せて心配かけないようにするためということだと知りました。私の中で本当に感激した出来事です。
K.Mさん/女/27歳 就職年月:平成17年10月 職種:ヘルパー
その88
感謝の言葉
 ある利用者様は、お宅に訪問して掃除をしていると、いつも気にかけて声をかけて下さいます。
 「いつもすまないね、ありがとう」と。
 ヘルパーの仕事は楽しいことばかりではなく、きついこともありますが、利用者様の感謝の言葉を頂くと本当にこの仕事をやっていて良かったと感じます。
T.Yさん/男/28歳 就職年月:平成16年11月 職種:ヘルパー
その89
お孫さんからのプレゼント
 やはり家族に逢うと利用者様は笑顔になります。特にお孫さんがいらっしゃると、何ともいえないほどおだやかな表情に変わります。そういう日の前日は、利用者様がそわそわしているのがわかります。お孫さんへのプレゼントを用意したり、いつもより丁寧に身づくろいしたり、さまざまです。
 ある利用者様は、久しぶりにお孫さんに会えると前の日からそわそわし通しでした。何でも仕事で離れたところで働いているらしく、長く会っていないとのことでした。その当日、お孫さんは手を伸ばし、しっかりとおばあさんを抱きしめました。おばあさんは、泣き崩れんばかりの表情を浮かべ、「プレゼントよ」と何とか声に出して、何日も前から準備していたニットの帽子を差し出しました。
 「僕からもプレゼントがあるんだ」とお孫さんは、かばんから写真を取り出して渡しました。「僕の子供、昨日、産まれたんだ。」写真を握り締めた利用者様のお顔は、我慢しきれず涙が流れました。そして、「ありがとう。ありがとう」とお孫さんの手を取り、ずっと離しませんでした。
 この仕事は、このような家族の感動の場面に出会える、とても幸せになれる仕事です。
M.Hさん/女/42歳 就職年月:平成11年12月 職種:ヘルパー
その90
利用者様のお声に一喜一憂
 利用者様のお宅を訪問するに、初めの頃は抵抗を感じていました。他人のお宅の中を掃除したり、食事の準備をしたりするのです。どこか他人の部屋を家捜ししているような気がしていたのです。ですから、「すみません、すみません」と言ってばかりいたような気がします。これでは、利用者様へ十分な介護ができるはずもなく、利用者様には申し訳なく思っておりました。
 いつのころからかそのような気持ちもなくなり、今は普通に利用者様のお宅で介護しています。きっかけがあったわけではありません。いろいろな利用者様のお声、先輩のアドバイスなどが私を成長させたのだと思います。特に利用者様のお声には一喜一憂します。上手くお世話できれば「ありがとう」、できなければ叱られます。良いヘルパーへの道には、利用者様のお声が必要です。利用者の皆様、ご迷惑をおかけすることもございますが、これからも私を良いヘルパーへ導いてください。
N.Kさん/女/44歳 就職年月:平成12年2月 職種:ヘルパー
その91
温もり
 まだ資格取得中、実習に参加した時のことです。私の場合、同じ場所での施設実習が2日間ありまして、土曜日の2回でした。
 初日に参加した時は冷たい風が吹いていました。車椅子で利用者様と外へ散歩へ行くときに「手冷たくないか」と聞いてくださいました。私は「平気だよ」と何気なく言葉を返したのですが、その利用者様は気にかけていたようです。
 次の実習日にまたその利用者様とお会いする機会がありまして、お話をしていると、「こないだはありがとね。」と私の手にそっとカイロを置いてくれました。カイロは使い捨てのものではありましたが、私はその時の優しさが今も活力となり、今でもそのカイロは私の宝物として大切にしています。
U.Fさん/女/26歳 就職年月:平成17年6月 職種:ヘルパー
その92
あだ名はクロちゃん
 私は黒縁のメガネを掛けているので、初めてお会いする利用者様にも直ぐ覚えていただきます。勤務先でのあだ名は「クロちゃん」。利用者様やスタッフの皆さんからそう呼ばれています。
ある日メガネが壊れてしまって別のメガネを掛けていった時、利用者様から「あれ、今日はクロちゃんは?」と聞かれました。僕ですよと言うと「あら 新人さんかと思った。」の一言。僕の存在ってメガネがないと・・・。と思いましたが、それでもいつも気にかけてくれている利用者様がいることが仕事の活力となっています。
G.Mさん/男/38歳 就職年月:平成16年7月 職種:ヘルパー
その93
白熱!ボーリング大会
 施設内の行事でボーリングをしたことがありました。ボーリングと言ってもおもちゃのピンとゴムボールを使うのですが、はじめは皆さん恥ずかしがってやりませんでした。私がお手本を見せると、一人の利用者さんが「俺のほうが旨い」と、ボールを投げ始めました。それをきっかけに「私のほうが旨い」や「私もやりたい」など、最後はグループ対抗のミニ大会にまで発展しました。その情景は皆さん「いくつなの?」と思うくらい若々しい姿で、私もまだまだ負けてられないと思うひと時でした。
Y.Mさん/女/32歳 就職年月:平成17年9月 職種:ヘルパー
その94
髪留めが架け橋
 利用者様をお世話する時、私は髪留めを使います。色違いのものをたくさん持っているので、その日の気分によって使い分けています。これがなかなか利用者様に人気があって、いつの間にか「YAWARAちゃん」と呼ばれるようになりました。利用者様の中には、欲しいとおっしゃる方もいらっしゃるのでわけてあげたり、利用者様からプレゼントしていただくこともしばしばあります。今では、体操をする時、女性の利用様みんな、思い思いの髪留めをつけています。中には男性の利用者様までがおどけてつけています。ささいなことですが、髪留めが利用者様と私をつなぐ「架け橋」になっています。
M.Sさん/女/26歳 就職年月:平成17年5月 職種:ヘルパー
その95
プロとしての自覚
 働き始めた頃は、プレッシャーから空回りすることが多く、ご利用者さんのお名前を間違えたり、ご家族の方をご案内する場所を間違えたり、大変ご迷惑をお掛けしました。先輩スタッフからは、「小さなミスも命に係わる仕事だからね。」ときつく叱られました。
 資格を取得したからには、新人であろうがその現場にいれば、利用者さんやそのご家族の方はプロとして私のことを見ます。仕事に慣れることは大切なことですが、その場にいる限り全スタッフがプロであること。私は常にその意識を持ち日々利用者様と接するようにしています。
S.Sさん/女/25歳 就職年月:平成17年9月 職種:ヘルパー
その96
家族との絆
 土・日になると、ご家族の方が遊びに来るご利用者様がたくさんいらっしゃいます。私はその時のご利用者様の顔を見るのがとても楽しみです。普段は私たちスタッフと楽しくお話をしているご利用者様も、やはりご家族の方とお会いする時はご家族にしか見せないとびっきりの笑顔を見せます。
 あるご利用者様は、毎回お孫さんから、「次は○○の歌を歌ってあげるね。」と言われ、お孫さんが帰られたあとは楽しそうにその話を私にしてくれます。私もそんな家族になれたら幸せだなと感じるひとときです。
E.Wさん/女/23歳 就職年月:平成18年4月 職種:ヘルパー
その97
お姉さんヘルパー
 私の職場は、若いヘルパーさんが多く(私も自分では若いと思っているのですが・・・。)、休憩時間など何を話していいか迷ってしまいます。実は年齢は私の方が上なのですが、ヘルパーになったのは今年から。職場で一番の新人なのです。
 若い人の中で続けていけるかしらと思うことがありましたが、皆さんとても良くしてくれて、話をしてくれます。「今流行しているもの」とか「今話題のテレビの話」など、私が分からないことは雑誌を持ってきてくれたりして丁寧に説明してくれます。
 今とはなっては私も若者の仲間入り!?だいぶ話にもついていけるようになり、私から話を振るようにもなりました。すみません。身内の話になってしまいました。
Y.Tさん/女/45歳 就職年月:平成19年1月 職種:ヘルパー
その98
がんばりやさん
 負けず嫌いで一番のがんばりやさん。職場に来られるご利用者様のお話です。私の働いているデイサービスセンターに来られた頃は、杖をついてではないと歩行が難しい方でした。
 ご利用の目的はリハビリで、自分の足で庭の畑で菜園したいとのことでした。時間がある限り一生懸命マシーンや歩行機を使って練習されていました。
 1年3ヶ月くらい経った頃でしょうか。自分の足だけで立つことができるようになりました。その時はスタッフ・ご家族の方・他の利用者様全員で拍手をして喜びました。
 最近では、数歩ですが少しずつ自分の足だけで歩けるようにもなられています。お庭にも毎日出られているそうです。夏には野菜も出来るそうなので、出来上がるのを私も今から楽しみにしています。
T.Sさん/女/28歳 就職年月:平成14年8月 職種:ヘルパー
その99
園児との触れ合い
 私が勤務するグループホームでは幼老交流の一環として、近所の幼稚園の園児たちが訪問を行なっています。興味津々の子どもたちを前に、折り紙やおはじきなどの遊びを教える入所者の方たちの姿は、まるで本当のおばあちゃんと孫のよう。普段は見せない表情とともに、子どもたちに対して話す、何気ない知識や行儀など、高齢者が持つ「教育力」に驚かされます。
K.Wさん/女/42歳 就職年月:平成13年9月 職種:ヘルパー
その100
つばめの巣
 昨年、施設の玄関につばめが巣を作りました。あっというまに施設の人気者。やがてかわいいヒナが生まれ、親鳥がせっせとエサを運ぶ様子をみんなが温かく見守り、微笑ましい気持ちになりました。
E.Mさん/女/24歳 就職年月:平成17年4月 職種:ヘルパー
 
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